加茂昂展「土に死を生ける」
Akira Kamo exhibition “Death grows in the soil”
2016年6月29日~7月23日(正午~午後7時、日・月・火曜休)

若手油彩画家、加茂昂の個展です。新作絵画23枚をを重ね合わせたインスタレーション「土に死を生ける」(画像は部分)を中心に展示を構成します。加茂の作品には、氷(雪)と火、聖と俗、天上と地上など、一般には対立関係にあると思われるものが多く含まれています。今回の新作では生と死に焦点を当て、死の受け入れ方に思いを寄せています。 

死者を弔うことは、自身がいずれ死ぬ運命にあることを意識することでもあります。そして、弔い方には生きている人の価値観や理想が反映されます。加茂の場合、死に直面したときの感情の持ちようとは別に、日常生活の送り方として「死を育てる」という考えをとりました。新作の主なモチーフは雪と土と花。「自らのかたわらにある土に死を植える」といったスタンスから弔うということをとらえ、表現を試みます。 

前回の個展では、福島第一原発周辺の立ち入り禁止区域を意識し、「人間の知識の負の結晶」を意味する「逆聖地」のイメージをつくり出しました。そこでは対立が描かれると同時に対立関係の解消が示唆されましたが、新作にも生と死を対立させずにおくという意図がうかがえます。

加茂昂(かも・あきら) 1982年東京生まれ、2010年東京芸術大大学院美術研究科絵画専攻修了。12年island MEDIUM(東京)で個展「【絵画】と【生き延びる】」。13、15年VOCA展出展。14、15年対馬アートファンタジアに参加。15年青森公立大学国際芸術センター青森でアーティスト・イン・レジデンス展覧会「航行と軌跡」。16年、橘画廊(大阪市)で個展「逆聖地」