Kenji Shibata 11:57:26 柴田謙司
柴田謙司展アンコール
Kenji Shibata exhibition 
2017年1月13、14、20、21、27、28日(正午~午後7時)

2016年12月に開いた「柴田謙司展 Locked in the Ether ver.2.0」を再構成し、アンコール展として6日間だけオープンします。

色とりどりの花を氷に閉じ込めて撮影し、幻想的で華やかな作品を生み出す写真家の柴田謙司。前回の個展「Locked in the Ether」から丸2年がたった2016年の個展「Locked in the Ether ver.2.0」では、同じシリーズでありながら、従来はなかった破壊のイメージをすべり込ませ、新しい表現に挑みました。それは「矛盾や対立」「時間」といったシリーズのテーマを強化する試みです。

ダリアやトルコギキョウなど、氷の中の花をさまざまな角度から撮影したのは前回と同じ。花が氷に閉じ込められている「ありさま」は時間が止まった永遠の現在の比喩であり、氷が解けていくさまは時間の経過の比喩です。氷の中の花たちは生命力さえ感じさせますが、ひとたび氷が解け始めると、氷の拘束から解き放たれる代わりに、刻々と朽ちていきます。

柴田の作品には、そうした現在の比喩と時間の経過の比喩が同居していて、ドラマチックな緊張感に魅力があります。しかし「ver.2.0」はそれだけではありません。柴田は解け始めた氷をハンマーなどでたたいたり、熱湯をかけたりして、天変地異をもたらすかのように氷の世界に破壊的な力を加えました。氷の表面に走るひび割れはカタストロフを予感させます。画像は「11:57:26」(2016年、ラムダプリント、39×29センチ)。

柴田謙司(しばた・けんじ) 1964年大阪生まれ。93年大阪ビジュアル・コミュニケーション専門学校(現日本写真映像専門学校)卒、97年London College of Printing and Distributive Trades 修了。99年柴田謙司写真事務所を設立。2008年個展「私を知るもの、私を呼ぶもの」(Port Gallery T/大阪)、14年柴田謙司展「Locked in the ether」(橘画廊)。