台湾北西部の桃園市風禾公園で開かれる「2017桃園国際漂流木藝術祭」に伊東敏光が参加します。会期は2017年10月26日から11月12日まで。伊東は流木を素材に、長さ約7mの飛行機型彫刻「漂流木飛機―飛行森林―」を現地制作しました。伊東の飛行機型彫刻では過去最大規模です。
同芸術祭では、台湾、ロシア、日本などのアーティスト8人がそれぞれ屋外で大型の作品を展示します。
台湾北西部の桃園市風禾公園で開かれる「2017桃園国際漂流木藝術祭」に伊東敏光が参加します。会期は2017年10月26日から11月12日まで。伊東は流木を素材に、長さ約7mの飛行機型彫刻「漂流木飛機―飛行森林―」を現地制作しました。伊東の飛行機型彫刻では過去最大規模です。
同芸術祭では、台湾、ロシア、日本などのアーティスト8人がそれぞれ屋外で大型の作品を展示します。
寺村サチコが9月6日から10月16日まで、群馬県立日本絹の里(高崎市)の特別展に出展します。日本絹の里は群馬県の産業である蚕糸業関連の資料や絹製品の収集、展示をする博物館で、今回の特別展は「群馬のシルクアーティスト2人展 大竹夏紀・寺村サチコ」。ろうけつ染めで華やかな少女像を描く大竹夏紀と、シルクオーガンジーを素材に絞り染めの技法で立体を制作する寺村サチコが競演します。
9月6、10日、10月1日に2人のアーティストトーク、9月23日に寺村サチコの実演会、27日に大竹夏紀の実演会があります。いずれも入場無料(ただし高校生以上は観覧料が必要)。詳細は日本絹の里。
橘画廊は7月に開かれる日本最大のホテル型アートフェア「ART OSAKA 2017」に出展します。ホテルグランヴィア大阪26階の6308号で、柴田謙司(写真)、千葉麻十佳(写真、立体)、浅野綾花(版画)と河合真里(油彩画)の作品を紹介します。4人とも国内外アートフェアへの参加実績がありますが、ART OSAKAへの出展は初めてです。上の画像は千葉麻十佳の石を溶接した作品「One (Iceland)」(2016年、石、10.5 x 3.9 x 1 cm)、下の画像は浅野綾花「くつしたの王子」(2016年、エッチング、コラージュ、25.2 x 20.1 cm)。
日時: 7月7日(金)午後2~8時(プレビュー)
7月8日(土)午前11~午後8時(一般公開)
7月9日(日)午前11~午後7時(一般公開)
会場: ホテルグランヴィア大阪26階(JR大阪駅直結)
出展ギャラリー数: 54
入場料: 1,500円
柴田謙司(しばた・けんじ)1964年大阪生まれ。93年大阪ビジュアル・コミュニケーション専門学校(現日本写真映像専門学校)卒、97年London College of Printing and Distributive Trades 修了。2014年個展「Locked in the ether」(橘画廊/大阪)、16年「Locked in the Ether ver2.0」(橘画廊/東京)。
千葉麻十佳(ちば・まどか) 1982年北海道生まれ。2007年東京芸術大美術学部彫刻科卒、サロン・ド・プランタン賞と平山郁夫賞を受賞。09年東京芸術大大学院彫刻専攻修了。09~10年ベルリン芸術大留学。現在ドイツ在住。16年個展「The Melting Point; 石がゆらぐとき」(橘画廊/東京)、17年個展「1000 Grad」(ホーハウス美術館/独ヘッセン州ラウターバッハ)。
浅野綾花(あさの・あやか) 1985年静岡県生まれ、2008年大阪芸術大芸術学部卒。16年個展「もう一度会ってから、グッバイね。」(橘画廊/東京)、17年個展「お別れの時」(YIRI ARTS Taichung Space)、個展「僕の秘密を教えてあげる」(橘画廊/東京)。
河合真里(かわい・まり) 1987年兵庫県生まれ、2012年武蔵野美術大大学院造形研究科美術専攻修了。同年トーキョーワンダーウォール準大賞を受賞。15年個展「project N59」(東京オペラシティアートギャラリー)、16年個展「naming」(数寄和/東京)、17年個展「images」(橘画廊/東京)。
Tachibana Gallery will be participating in the art fair ART OSAKA 2017.
Artists: Kenji Shibata, Madoka Chiba, Ayaka Asano and Mari Kawai
Date: July 7 Fri. (VIP preview)
July 8 Sat., 9 Sun. (Public Open)
Venue: Hotel Granvia Osaka 26th floor
Room Number: 6308
Admission: ¥1,500/ 1 day pass
For details:ART OSAKA website
千葉麻十佳が6月11日から7月16日まで、独ヘッセン州ラウターバッハのホーハウス美術館(Hohhaus Museum Lauterbach )で個展「1000 Grad」を開きます。展覧会タイトルの「1000 Grad(1000度)」は石が溶ける温度。千葉は特殊なレンズを使って太陽光を集光し石を溶かしている様子の映像と、溶かされた石の作品「Melting Stone」(画像は部分)、虫眼鏡でカンバスを焼いた作品「Light」、太陽光の紫外線で布を退色させた作品などを出展します。
ラウターバッハはフランクフルトとカッセルの中間にある小都市です。カッセルでは6月10日から、5年に1度の現代アートの祭典ドクメンタが開かれます(9月17日まで)。ホーハウス美術館は月曜休館。
千葉麻十佳(ちば・まどか) 1982年北海道生まれ、2007年東京芸術大美術学部彫刻科卒、サロン・ド・プランタン賞と平山郁夫賞を受賞。09年東京芸術大大学院彫刻専攻修了、09~10年ベルリン芸術大留学。16年橘画廊で個展「The Melting Point; 石がゆらぐとき」。
Ayaka Asano exhibition “I’ll Tell You My Secrets”
2017年6月8~25日(正午~午後7時、月・火曜休)
版画家の浅野綾花は今年春、台湾台中市のYIRI ARTSで個展を開き、現地に1カ月間滞在しました。今回の橘画廊での個展では、そのときの経験を基に生み出した作品を中心に出展します。主なモチーフは台湾の友人たちの顔。コラージュも取り入れた銅版画など柔和な雰囲気の作品からは、ゆるい打ち明け話を交わしたときの解放された時間のイメージがにじみ出ています。
台湾滞在中、浅野はスタジオを借りて、制作を試みました。いつまでに何をするという義務はなく、何をするのも本人次第。空いた時間には友人たちとおしゃべりを楽しみました。中でも一番の話し相手は、日本語のできるH君でした。晴れた空の下で見せるのんびりした表情と屈託のなさ。周りの人には日本語はわからないだろうという安心感もあって、仕事のことも恋愛のことも何でも話し合ったのだそうです。
新作には、そんなH君をはじめ台湾の友人たちの気取らない顔が多く登場します。昨年の個展と同じく、思い出のよすがとして、日常の中で親しい人にもらった食品などの包装を画面に貼るコラージュも採用しています(紙片などを紙に貼って刷るため、正確にはコラージュとは呼ばないかもしれません)。ただ今回は、テーマである「思い出」との距離のとり方が変わりました。「ここから向こうは過去で、その手前は現在です」といったこだわりは消え、思い出を過去のこととして突き放すようなスタンスも弱まっています。
浅野によると、見知らぬ土地である台湾は「出会いのマジック」にあふれていました。居合わせた人たちと会話によって経験を交換し、人生の見晴らしが良くなった実感があるとも語っていました。彼女は「出会いのマジック」を凝縮した一枚一枚の作品を通して、人と人の出会いによって世界が変わることもあるよと、ささやかに訴えています。
上の画像は「うち明けばなしの繰り返し」(2017年、銅版画、ビニールバッグ、34 × 25.7 ㎝)、下の画像は「わたしのところへおいで」(同、銅版画、包装紙、72.8 × 103㎝=第16回南島原市セミナリヨ現代版画展KTNテレビ長崎賞受賞作)。
浅野綾花(あさの・あやか) 1985年静岡県生まれ、2008年大阪芸術大芸術学部卒。
<主な個展>
2017年 「お別れの時」YIRI ARTS Taichung Space(台湾)
2016年 浅野綾花展「もう一度会ってから、グッバイね。」橘画廊(東京)
2015年 「浅野綾花展 Uターンのまなざし」橘画廊(大阪市)
2013年 「浅野綾花展 ちょっとかなしい」橘画廊(大阪市)
2011年~Gemma(焼津市)、番画廊(大阪市)、Gallery H.O.T(同)、gallery & space SIO(同)、Venga(ソウル)など